はり・きゅうに関する質問
鍼はどれくらいの太さ・長さですか?
灸はどのようなもので、熱いのでしょうか?
お灸はヨモギを原料とする「もぐさ」と呼ばれるものを使います。米粒くらい、またはそれよりも小さくひねったものを皮膚の上に置き、線香で点火して使用します。 |
また、写真にあるような2種類の間接灸も積極的に使用しています。ひとつは台座の上にもぐさが乗せられ、直接皮膚に触れない「台座灸」です。 |
もうひとつは「灸頭鍼(きゅうとうしん)」というものです。針の先に小さく丸めたもぐさをつけてツボを温めながら刺激する施術です。 |
鍼は使い捨てですか?
当院で使用する鍼は、すべて使い捨て(ディスポーザブル)であり、1度の施術で使用する鍼はすべて新しいものを使用しています。
また、鍼は1回限りの使用(シングルユース)です。衛生面での徹底した管理を行っておりますので、患者さんには安心して施術を受けていただけます。どうそご心配なくお越しくださいませ。
鍼はどれくらい体の中に刺すのですか?
鍼を刺す深さは、刺す場所や目的によって異なります。例えば、目の周りのようなデリケートな部分ではごく浅く、5ミリ程度です。一方で、腰やお尻などの筋肉が多い部分では、もう少し深めに刺すことがありますが、患者さんの体に負担がかからないように注意しながら施術を行いますので、安心して治療を受けていただけます。
施術に関する質問
着替えは必要ですか?
特にお着替えは必要ありませんが、体にピッタリとした服やタートルネックなどは、施術の際に支障が出ることがあります。そのため、できるだけゆったりとした服装でお越しいただくことをおすすめします。患者さんご自身で施術用の着替えをご持参いただくことも可能です。
施術時間はどれくらいですか?
初診時は、患者さんのお話をしっかりと伺い、問診や施術の説明を行うため、施術の前に40~50分ほどお時間をいただきます。その後、実際の施術を40~50分行いますので、全体で1時間30分程度を見ていただければと思います。
2回目以降は、施術が中心となりますので、40~50分ほどの施術時間となります。ただし、患者さんの体調やその日の状態によって、多少お時間が前後することもありますのでご了承ください。
保険は使えますか?
鍼灸の施術は、基本的に健康保険の適用外ですが、一部の疾患や症状については、保険を使って施術を受けることが可能です。
保険が適用される疾患・症状には、神経痛、腰痛症、リウマチ、五十肩、頚腕症候群、頸椎捻挫の後遺症などがあり、これらに類似する病気も対象となります。これらの疾患や症状に対しては、一定期間医療機関での治療を受けても改善が見られなかった場合、医師の同意書があれば保険適用で鍼灸施術を受けることができます。
保険適用での施術をご希望の場合、保険請求は患者さんご自身で行っていただく形になりますが、必要な手続きについてはしっかりサポートいたしますのでご安心ください。
どれくらいのペースで通えばいいですか?
発症して間もない病気、たとえば急性の寝違いやぎっくり腰などは、早期に治療を開始することで、より早い改善が期待できます。そのため、できるだけ連日、あるいは1日おきに治療を受けていただくことが望ましいです。
一方で、慢性病や難治性疾患の場合、治療には時間がかかることが多くあります。基本的に最初の2~3か月間は週2回の治療を続け、からだの状態や病院での検査結果が良好になってきた段階で、週1回や2週間に1回のペースへと徐々に移行していきます。慢性的な症状は根気よく治療を続けることで、徐々に効果が現れてきます。
来院頻度は患者さんの体調やスケジュールに合わせて調整しながら進めていきますので、ご安心ください。しっかりと治療を重ねることで、より確実な改善が期待できるため、ご自身の身体と向き合う時間を大切にしていただければと思います。
施術した日はお風呂に入ったり、お酒を飲んでもいいですか?
施術を受けた日でも、入浴や飲酒は可能です。ただし、施術後は血流が普段よりも良くなっているため、すぐに入浴すると、のぼせやすくなったり、飲酒をするとお酒が回りやすくなって酔いやすくなることがあります。そのため、施術後は少なくとも2時間以上空けてから入浴や飲酒をしていただくことをおすすめします。これにより、体に余分な負担をかけることなく、安心して過ごすことができます。
病院に通院中の患者さんからの質問
病院で処方された薬を使っているのですが、鍼灸と併用しても大丈夫ですか?
鍼灸は病気にかかりにくい体質を作り、病気の進行抑制や再発予防に役立つ治療法です。さらに、鍼灸は西洋薬の効果をより高めるサポートをします。鍼灸治療を通じて、西洋医学とを併用することで、患者さんに最適な治療を提供し、症状をできる限り根本から改善することを目指しております。
薬をやめて鍼灸だけにしたいのですがいいですか?
処方された薬は、主治医の指示通りに使用することが大切です。西洋薬は症状を迅速に抑える力が強い一方で、自己判断で休薬をしたり、急にやめたりすると、体に負担がかかる場合や、症状が悪化するリスクも考えられます。もちろん、症状や疾患の種類によっては、薬を使わない治療が適していることもあります。ですが、薬をやめる際には、症状が再燃したり悪化したりしないよう、必ず主治医と相談し、経過を慎重に見守ることが重要です。鍼灸治療は、薬の効果を高めながら体質改善にも貢献する治療法ですので、併用することで、より良い結果を期待できる可能性があります。当院では患者さんにとって最善の治療法を一緒に見つけていけるようサポートいたします。
症状が改善されたので病院への通院をやめてもいいですか?
急性腰痛などの一時的な病状は、痛みや不快感がなくなった時点で通院を終了しても問題ありません。
しかし、緑内障や黄斑変性、炎症性腸疾患といった進行性や難治性の疾患については、定期的に病院を受診し、病気が進行しているか、あるいは安定しているかを確認しながら、適切な治療を続けることが非常に重要です。こうした疾患は、病院での治療と並行して鍼灸治療を受けていただくことで、鍼灸の効果もより正確に判断することができ、病情の改善・維持につながる可能性があります。そのため、病院での診察を継続しながら、鍼灸治療を取り入れていただければと思います。
鍼灸で薬の効果が弱くなってしまうことはありませんか?
そのようなことはありません。鍼灸治療は、薬の効果を高めつつ、体質改善にも貢献する治療法です。薬が効果を発揮するためには以下の3点が重要です。
①薬が十分に吸収されること
②薬が患部にしっかり運ばれること
③細胞の受容体に薬が結合すること
鍼灸を併用することは、これらのプロセスをサポートし、薬の効果をより発揮しやすくする体づくりにも役立ちます。薬の効果が弱まることはありませんのでご安心ください。
日常生活ではどのようなことに気をつければいいですか?
どれほど効果的な治療を受けても、日々のライフスタイルが乱れていては、その効果を十分に発揮できません。これは世界共通の事実です。特に鍼灸治療は、体の自然治癒力を高めることで病気を改善する方法です。そのため鍼灸治療を受ける間は、次の点を意識して生活を整えることが大切です。
☆睡眠はしっかりとること
午後11時までの就寝を心がけ、遅くても午前0時までには寝るようにしましょう。
☆アルコールは控えめに
適量を心掛け、過度の飲酒は避けるようにしましょう。
☆食事は腹八分目
脂っこい食事や味の濃いものは控え、バランスの取れた食事を意識するようにしましょう。
☆ストレスは溜めこまない
ストレスは心身に大きな負担を与えます。自分に合ったストレス解消法を見つけ、日々リフレッシュする時間を持ちましょう。
これらを意識して生活を見直すだけでも、治療の効果が大きく高まります。ライフスタイルの改善は、治療成功のカギを握ると言っても過言ではありません。鍼灸の力を最大限に引き出すためにも、日々の生活習慣にもう一度目を向けてみましょう。